純資産
301 事業主貸[じぎょうぬしかし]
事業主貸とは、個人事業主の経理において、個人事業主の生活費など事業に無関連で経費にならない個人的な目的での支払いを処理するための勘定科目です。借方でしか利用しません。家事と共用している経費はこの科目と按分します。
使用業種: 個人
摘要例 | 説明 |
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事業主へ | |
所得税 | |
住民税 | |
固定資産税 | |
国民健康保険料 | |
国民年金保険料 | |
生命保険料 | |
電気代 | |
水道代 | |
ガス代 | |
電話代 |
相手先 |
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税務署 |
区役所 |
東京電力㈱ 電気代 |
東京都水道局 水道代 |
東京ガス㈱ ガス代 |
NTT 電話代 |
401 事業主借[じぎょうぬしかり]
事業主借とは、個人事業主の経理において、事業に関連しない収入が事業用の口座に振り込まれた場合、事業用口座に入金された預金利息を受け取った場合、個人的な資金を事業用資金として受け入れた場合、個人用口座から引き落とされるクレジットカードによる支払いをした場合などに使用する勘定科目です。貸方にしか利用しません。期末に全額を元入金に振替えて翌期に繰り越します。
使用業種: 個人
摘要例 | 説明 |
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事業主より | |
預金利息 | |
貸付金利息 | |
配当 |
511 資本金[しほんきん]
資本金とは、資本の一構成要素で、株主などの出資者から出資してもらった金額のうち法律で定めたものをいいます。会社の登記簿に記載しています。登記手続きをしないと増減できません。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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設立 | |
増資 |
参考
511 元入金[もといれきん]
元入金とは、個人事業主における元手であり、法人における資本金に相当します。個人事業者が事業に対してこれまでに投入してきた金額とこれまでに獲得した利益の合計です。期中には増減できません。期末に「事業主貸」「事業主借」「前期繰越利益」を合算して翌期に繰越します。
使用業種: 個人
摘要例 | 説明 |
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事業開始 | 一番最初だけ。法人の設立と同じです。以後、仕訳で入力することはありません。 |
521 資本準備金[しほんじゅんびきん]
資本準備金とは、会社設立時や増資時に出資者から払い込まれた金額のうち資本金として計上しなかった金額をいいます。額面以上に払込んでもらうと発生します。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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準備金積立て |
参考
522 利益準備金[りえきじゅんびきん]
利益準備金とは、会社債権者を保護する目的で、会社が稼得した利益のうち社内で留保すべきとして法律で規定されている金額をいいます。具体的には利益処分として支出する金額の10%を資本金の1/4に達するまで積立てなければなりません。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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参考
535 別途積立金[べっとつみたてきん]
別途積立金とは、利益の留保額のうち、利用目的を特に限定せずに積み立てた金額をいいます。前期繰越利益から振替えます。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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積立金積立て | |
準備金取崩し |
552 前期繰越利益[ぜんきくりこしみしょぶんりえき]
繰越利益剰余金のうち、期首残高と、株主総会で決める利益処分に使うものです。これに当期利益を加えると、繰越利益剰余金となります。
個人の場合は、年度更新の際に、自動的に全額を511元入金に振り替えてしまうので、使用しません。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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剰余金の配当 | 昔でいう利益処分による配当 |
積立て | 剰余金の配当に伴う利益準備金の積立て |
ソフトの対応うんちく
以前は、552未処分利益を利益処分して551前期繰越利益へ移すのが模範でしたが、実際には利益処分の仕訳をしないので、552未処分利益を前期繰越利益と表示していました。
これが2006年の会社法改正で、株主資本等変動計算書の繰越利益剰余金ですべて処理することになりました。
実務上は問題ないのですが、財務応援の構造上、この改正に完璧に対応することはできません。
財務応援の勘定科目には、明細科目と合計科目があります。
- 明細科目は、前期末から期首へ残高を繰り越すことができ、仕訳で使うことができます。この勘定科目辞典にある勘定科目は、すべて明細科目です。
- 合計科目は、明細科目を集計する機能です。
利益というのは、収益と費用の差額概念ですから、合計科目で集計したものなのです。そして、繰越利益剰余金というのは、前期末残高に利益処分と利益を増減したものです。繰越利益剰余金も合計科目で表現されます。
ところが、繰越利益剰余金の前期末残高は、明細科目に前期から繰り越してくるしかありません。利益処分は、明細科目で仕訳するしかありません。そのために、この552の明細科目があります。しかし、この当期利益を除いた前期末残高と利益処分の二つを表す適切な言葉が制度会計にないのです。
繰越利益剰余金の一部を構成するものですが、とりあえず前期繰越利益という昔ながらの名前にしてみました。