純資産
552 前期繰越利益[ぜんきくりこしみしょぶんりえき]
繰越利益剰余金のうち、期首残高と、株主総会で決める利益処分に使うものです。これに当期利益を加えると、繰越利益剰余金となります。
個人の場合は、年度更新の際に、自動的に全額を511元入金に振り替えてしまうので、使用しません。
使用業種: 法人
摘要例 | 説明 |
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剰余金の配当 | 昔でいう利益処分による配当 |
積立て | 剰余金の配当に伴う利益準備金の積立て |
ソフトの対応うんちく
以前は、552未処分利益を利益処分して551前期繰越利益へ移すのが模範でしたが、実際には利益処分の仕訳をしないので、552未処分利益を前期繰越利益と表示していました。
これが2006年の会社法改正で、株主資本等変動計算書の繰越利益剰余金ですべて処理することになりました。
実務上は問題ないのですが、財務応援の構造上、この改正に完璧に対応することはできません。
財務応援の勘定科目には、明細科目と合計科目があります。
- 明細科目は、前期末から期首へ残高を繰り越すことができ、仕訳で使うことができます。この勘定科目辞典にある勘定科目は、すべて明細科目です。
- 合計科目は、明細科目を集計する機能です。
利益というのは、収益と費用の差額概念ですから、合計科目で集計したものなのです。そして、繰越利益剰余金というのは、前期末残高に利益処分と利益を増減したものです。繰越利益剰余金も合計科目で表現されます。
ところが、繰越利益剰余金の前期末残高は、明細科目に前期から繰り越してくるしかありません。利益処分は、明細科目で仕訳するしかありません。そのために、この552の明細科目があります。しかし、この当期利益を除いた前期末残高と利益処分の二つを表す適切な言葉が制度会計にないのです。
繰越利益剰余金の一部を構成するものですが、とりあえず前期繰越利益という昔ながらの名前にしてみました。